○津南町特定個人情報の取扱いに関する管理規程
平成28年6月28日
訓令第4号
目次
第1章 総則(第1条―第3条)
第2章 管理体制(第4条―第8条)
第3章 職員の責務(第9条・第10条)
第4章 特定個人情報の取扱い(第11条―第20条)
第5章 情報システムにおける安全の確保等(第21条―第37条)
第6章 情報システム室等の安全管理(第38条・第39条)
第7章 業務の委託等(第40条)
第8章 安全確保上の問題への対応(第41条・第42条)
第9章 監査及び点検の実施(第43条―第45条)
第10章 補則(第46条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この規定は、津南町の保有する特定個人情報について、その適切な管理に必要な事項を定めることにより、町の行政の適正かつ円滑な運営を図り、もって個人の権利利益を保護することを目的とする。
(適用の範囲)
第2条 町の保有する特定個人情報(以下「保有特定個人情報」という。)及び特定個人情報ファイルの取扱いは、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号。以下「番号法」という。)、津南町特定個人情報保護条例(平成27年条例第24号。以下「条例」という。)及びこの規程の定めるところによる。
第2章 管理体制
(総括保護管理者及び副総括保護管理者)
第4条 町長は、保有特定個人情報の管理に関する事務を総括させるために、総括保護管理者を置き、副町長の職にある者をもって充てる。
2 町長は、総括保護管理者の補佐を行わせる者として副総括保護管理者を置き、総務課長の職にある者をもって充てる。
(保護管理者及び保護担当者)
第5条 町長は、保有特定個人情報を取り扱う各課等に保護管理者を置き、必要がある場合は、保護担当者を置くことができる。
2 保護管理者は、課長又は課長に相当する者をもって充てる。
3 保護管理者は、特定個人情報システム管理者と連携して保有特定個人情報の適切な管理を確保する任にあたる。
4 保護管理者は、保有特定個人情報を取り扱う職員及び当該職員が取り扱う保有特定個人情報の範囲を指定しなければならない。
5 保護担当者は、保護管理者を補佐し、各課等における保有特定個人情報の管理に関する事務を担当する。
(特定個人情報システム管理者)
第6条 情報システムを管理する課に特定個人情報システム管理者を置く。
2 特定個人情報システム管理者は、保有特定個人情報のうち情報システムで取り扱うものについて、安全の確保に必要な措置を講ずるものとする。
(監査責任者)
第7条 町長は、保有特定個人情報の管理状況に関する監査をさせるために、監査責任者を置く。
2 監査責任者は、総務課長をもって充てる。
(管理体制)
第8条 保護管理者は、次に掲げる管理体制を整備するものとする。
(1) 職員がこの規程の規定に違反している事実又は兆候を把握した場合の総括保護管理者への報告及び連絡
(2) 保有特定個人情報の漏えい、滅失若しくは毀損(以下「情報漏えい等」という。)の事案の発生又は兆候を把握した場合の職員から総括保護管理者等への報告及び連絡
(3) 保有特定個人情報を複数の課で取り扱う場合の各課の任務分担及び責任の明確化
第3章 職員の責務
(職員の責務)
第9条 職員は、番号法及び条例の趣旨に則り、総括保護管理者、副総括保護管理者、保護管理者及び保護担当者の指示に従い、保有特定個人情報を取り扱わなければならない。
2 総括保護管理者、副総括保護管理及び保護管理者は、保有特定個人情報がこの規程の規定に基づき適正に取り扱われるよう、職員に対して必要かつ適切な監督を行うものとする。
(教育研修)
第10条 総括保護管理者は、職員に対し、保有特定個人情報の取扱いについて理解を深め、特定個人情報の保護に関する意識の高揚を図るため、啓発その他必要な教育研修を行うものとする。
2 総括保護管理者は、保有特定個人情報を取り扱う情報システムの管理に関する事務に従事する職員に対し、保有特定個人情報の適切な管理のために、情報システムの管理、運用及びセキュリティ対策に関して必要な教育研修を行うものとする。
3 総括保護管理者は、保護管理者及び保護担当者に対し、各課等における保有特定個人情報の適切な管理に関して必要な教育研修を行うものとする。
4 保護管理者は、当該職員に対し、保有特定個人情報の適切な管理のために、総括保護管理者の実施する教育研修への参加の機会を与える等の必要な措置を講ずるものとする。
第4章 特定個人情報の取扱い
(アクセス及び複製等の制限)
第11条 保護管理者は、保有特定個人情報の秘匿性及びその内容に応じて、当該保有特定個人情報にアクセスする権限を有する職員及びその業務を行う上で必要最小限の範囲に限るものとする。
2 アクセスする権限を有しない職員は、保有特定個人情報にアクセスしてはならない。
3 職員は、アクセスする権限を有する場合であっても、業務上の目的以外の目的で保有特定個人情報にアクセスしてはならない。
4 職員が業務上の目的で保有特定個人情報を取り扱う場合であっても、保護管理者は、次に掲げる行為については、当該保有特定個人情報の秘匿性及びその内容に応じて、当該行為を行うことができる場合を限定するものとする。
(1) 保有特定個人情報の複製
(2) 保有特定個人情報の送信
(3) 保有特定個人情報が記録されている媒体の外部への送付又は持出し
(4) 前3号に掲げるもののほか、保有特定個人情報の適切な管理に支障を及ぼすおそれのある行為
(訂正)
第12条 職員は、保有特定個人情報の内容に誤り等を発見した場合には、保護管理者の指示に従い、速やかに訂正しなければならない。
(廃棄等)
第13条 職員は、保有特定個人情報又は保有特定個人情報が記録されている媒体(端末及びサーバに内蔵されているものを含む。)が不要となった場合には、保護管理者の指示に従い、当該保有特定個人情報の復元又は判読が不可能となる方法により、当該情報を削除し、又は当該媒体を廃棄しなければならない。
2 前項の規定により、特定個人情報ファイルを削除した場合又は電子媒体等を廃棄した場合には、その削除又は廃棄した記録を保存するものとする。
3 前項の特定個人情報ファイルの削除又は電子媒体の廃棄作業を委託する場合は、委託先が確実に削除又は廃棄したことについて、証明書等により確認するものとする。
(取扱状況の記録)
第14条 保護管理者は、特定個人情報ファイルの取扱状況を確認する手段を整備し、当該保有特定個人情報の利用及び保管等の取扱状況について記録するものとする。
(個人番号の利用の制限)
第15条 個人番号の利用は、番号法及び津南町行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例(平成27年条例第35号)に定められた事務に限定するものとする。
(特定個人情報の提供の求めの制限)
第16条 個人番号利用事務又は個人番号関係事務(以下「個人番号利用事務等」という。)を処理するために必要な場合その他の法で定める場合を除き、個人番号の提供を求めてはならない。
(特定個人情報ファイルの作成の制限)
第17条 個人番号利用事務等を処理するために必要な場合その他の法で定める場合を除き、特定個人情報ファイルを作成してはならない。
(特定個人情報の収集・保管の制限)
第18条 番号法第19条各号のいずれかに該当する場合を除き、特定個人情報を収集又は保管してはならない。
(媒体の管理等)
第19条 職員は、保護管理者の指示に従い、保有特定個人情報又は特定個人情報ファイルを取り扱う機器、電子媒体、書類等を、施錠できるキャビネット、書庫又は必要に応じて耐火金庫等に保管しなければならない。
(取扱区域)
第20条 保護管理者は、保有特定個人情報を取り扱う事務を実施する区域を明確にし、物理的な安全管理措置を講じるものとする。
第5章 情報システムにおける安全の確保等
2 特定個人情報システム管理者は、前項の措置を講ずるに当たっては、パスワード等の読取防止等を行う等、必要な措置を講ずるものとする。
(アクセス記録)
第22条 特定個人情報システム管理者は、保有特定個人情報へのアクセス状況を記録し、その記録を一定の期間保存し、定期に又は随時に分析するために必要な措置を講ずるものとする。
2 特定個人情報システム管理者は、アクセス記録の改ざん、窃取又は不正な削除の防止のために必要な措置を講ずるものとする。
(アクセス状況の監視)
第23条 特定個人情報システム管理者は、保有特定個人情報の秘匿性並びにその内容及び量に応じて、当該保有特定個人情報への不適切なアクセスの監視のため、保有特定個人情報を含む又はそのおそれがある一定量以上の情報が、情報システムからダウンロードされた場合に警告表示がなされる機能の設定、当該機能の定期的確認等の必要な措置を講ずるものとする。
(管理者権限の設定)
第24条 特定個人情報システム管理者は、保有特定個人情報の秘匿性及びその内容に応じて、情報システムの管理者権限の特権を不正に窃取された場合の被害の最小化及び内部からの不正操作等の防止のため、当該特権の最小限化その他必要な措置を講ずるものとする。
(外部からの不正アクセスの防止)
第25条 特定個人情報システム管理者は、保有特定個人情報を取り扱う情報システムへの外部からの不正アクセスを防止するため、ファイアウォールの設定による経路制御その他必要な措置を講ずるものとする。
(情報漏えい等の防止)
第26条 特定個人情報をインターネット等により外部に送信する場合は、通信経路における情報漏えい等を防止するための措置を講ずるものとする。
(不正プログラムによる情報漏えい等の防止)
第27条 特定個人情報システム管理者は、不正プログラムによる保有特定個人情報の情報漏えい等の防止のため、ソフトウェアに関する公開された脆弱性の解消、把握された不正プログラムの感染防止等に必要な措置(導入したソフトウェアを常に最新の状態に保つことを含む。)を講ずるものとする。
(情報システムにおける保有特定個人情報の処理)
第28条 職員は、保有特定個人情報について一時的に加工等の処理を行うため複製等を行う場合には、その対象を必要最小限に限り、処理終了後は不要となった情報を速やかに消去しなければならない。
2 保護管理者は、前項の保有特定個人情報の秘匿性及びその内容に応じて、消去等の実施状況を随時確認するものとする。
(暗号化)
第29条 特定個人情報システム管理者は、保有特定個人情報の秘匿性及びその内容に応じて、暗号化のために必要な措置を講ずるものとする。
2 職員は、前項の規定を踏まえ、その処理する保有特定個人情報について、当該保有特定個人情報の秘匿性及びその内容に応じて、適切に暗号化を行うものとする。
(入力情報の照合等)
第30条 職員は、情報システムで取り扱う保有特定個人情報の重要度に応じて、入力原票と入力内容との照合、処理前後の当該保有特定個人情報の内容の確認、既存の保有特定個人情報との照合等を行うものとする。
(バックアップ)
第31条 特定個人情報システム管理者は、保有特定個人情報の重要度に応じて、バックアップを作成し、分散保管するために必要な措置を講ずるものとする。
(情報システム設計書等の管理)
第32条 保護管理者は、保有特定個人情報に係る情報システムの設計書、構成図等の文書について外部に知られることがないよう、その保管、複製、廃棄等について必要な措置を講ずるものとする。
(端末の限定)
第33条 保護管理者は、保有特定個人情報の秘匿性及びその内容に応じて、その処理を行う端末を限定するために必要な措置を講ずるものとする。
(端末の盗難防止等)
第34条 特定個人情報システム管理者は、端末の盗難又は紛失の防止のため、端末の固定、執務室の施錠等の必要な措置を講ずるものとする。
2 職員は、特定個人情報システム管理者が必要があると認めるときを除き、端末を外部へ持ち出し、又は外部から持ち込んではならない。
(第三者の閲覧防止)
第35条 職員は、端末の使用に当たっては、保有特定個人情報が第三者に閲覧されることがないよう、使用状況に応じて情報システムからログオフを行うことを徹底する等の必要な措置を講ずるものとする。
(記録機能を有する機器・媒体の接続制限)
第36条 特定個人情報システム管理者は、保有特定個人情報の秘匿性及びその内容に応じて、当該保有個人情報等の情報漏えい等の防止のため、スマートフォン、USBメモリ等の記録機能を有する機器・媒体の情報システム端末等への接続の制限(当該機器の更新への対応を含む。)その他の必要な措置を講ずるものとする。
(記録機能を有する媒体・書類の移送手段)
第37条 この規程の規定に基づき、特定個人情報が記録された電子媒体又は書類等を持ち出す必要が生じた場合は、特定個人情報システム管理者は、容易に個人番号が判明しない措置の実施、追跡可能な移送手段の利用その他の安全な方策を講ずるものとする。
第6章 情報システム室等の安全管理
(入退管理)
第38条 特定個人情報システム管理者は、保有特定個人情報を取り扱う基幹的なサーバ等の機器を設置する区域(以下「情報システム室等」という。)に立ち入る権限を有する者を定めるとともに、用件の確認、入退の記録、部外者についての識別化、部外者が立ち入る場合の職員の立会い又は監視設備による監視、外部電磁的記録媒体等の持込み、利用及び持ち出しの制限、検査等の措置を講ずるものとする。保有特定個人情報を記録する媒体を保管するための施設を設けている場合においても、必要があると認めるときは、同様の措置を講ずるものとする。
2 特定個人情報システム管理者は、必要があると認めるときは、情報システム室等の出入口の特定化による入退の管理の容易化、所在表示の制限等の措置を講ずるものとする。
3 特定個人情報システム管理者は、情報システム室等及び保管施設の入退の管理について必要があると認めるときは、立入りに係る認証機能を設定し、パスワード等の管理に関する規程を整備し、及びパスワード等の読取防止等を行うために必要な措置を講ずるものとする。
(情報システム室等の管理)
第39条 特定個人情報システム管理者は、外部からの不正な侵入に備え、情報システム室等に施錠装置、警報装置、監視設備の設置等の措置を講ずるものとする。
2 特定個人情報システム管理者は、災害等に備え、情報システム室等に、必要な措置を講ずるとともに、サーバ等の機器の予備電源の確保、配線の損傷防止等の措置を講ずるものとする。
第7章 業務の委託等
(業務の委託等)
第40条 保有特定個人情報の取扱いに係る業務を外部に委託する場合には、特定個人情報の適切な管理を行う能力を有しない者を選定することがないよう、必要な措置を講ずるものとする。また、契約書に、次に掲げる事項を明記するとともに、委託先における責任者及び業務従事者の管理及び実施体制、特定個人情報の管理の状況についての検査に関する事項その他の必要な事項について書面で確認するものとする。
(1) 特定個人情報に関する秘密保持、目的外利用の禁止等の義務
(2) 事業所内からの特定個人情報の持出の禁止に関する事項
(3) 特定個人情報を取り扱う従業者の明確化
(4) 従業者に対する監督・教育
(5) 契約内容の遵守状況について報告を求める規定
(6) 再委託の制限又は事前承認等再委託に係る条件に関する事項
(7) 特定個人情報の複製等の制限に関する事項
(8) 保有特定個人情報の情報漏えい等の事案の発生時における対応に関する事項
(9) 委託終了時における特定個人情報の消去及び媒体の返却に関する事項
(10) 違反した場合における契約解除、損害賠償責任その他必要な事項
2 個人番号利用事務等の全部又は一部を委託する場合には、委託先において、番号法に基づき町が果たすべき安全管理措置と同等の措置が講じられるか否かについて、あらかじめ確認するものとする。
3 個人番号利用事務等の全部又は一部の委託をする際には、委託を受けた者において、津南町が果たすべき安全管理措置と同等の措置が講じられるよう必要かつ適切な監督を行うものとする。
5 個人番号利用事務等の全部又は一部の委託を受けた者が再委託をする際には、委託をする個人番号利用事務等において取り扱う特定個人情報の適切な安全管理が図られることを確認した上で再委託の諾否を判断する。
6 保有特定個人情報の取扱いに係る業務を派遣労働者によって行わせる場合には、労働者派遣契約書に秘密保持義務等特定個人情報の取扱いに関する事項を明記しなければならない。
第8章 安全確保上の問題への対応
(事案の報告及び再発防止措置)
第41条 保有特定個人情報の情報漏えい等の事案の発生又は兆候を把握したとき、職員がこの規程の規定に違反している事実又は兆候を把握したときその他安全確保上で問題となる事案が発生した場合において、その事実を知った職員は、直ちに当該保有特定個人情報を管理する保護管理者に報告する。この場合において、情報漏えい等が外部からの不正アクセスや不正プログラムの感染によるものであるときには、保護管理者は、特定個人情報システム管理者に報告するものとする。
2 前項に規定する場合において、保護管理者は、被害の拡大防止又は復旧等のために必要な措置を速やかに講ずるものとする。この場合において、外部からの不正アクセスや不正プログラムの感染が疑われる当該端末等のLANケーブルを抜く等被害拡大防止のため直ちに行い得る措置については、直ちに行わなければならない。
3 保護管理者は、事案の発生した経緯、被害状況等を調査し、副総括保護管理者に報告するものとする。ただし、特に重大と認める事案が発生した場合には、直ちに副総括保護管理者に当該事案の内容等について報告しなければならない。
4 副総括保護管理者は、前項の規定に基づく報告を受けた場合には、事案の内容等に応じて、当該事案の内容、経緯、被害状況等を総括保護管理者及び町長に速やかに報告するものとする。
5 総括保護管理者は、事案の発生した原因を分析し、再発防止のために必要な措置を講ずるものとする。
(公表等)
第42条 総括保護管理者は、事案の内容、影響等に応じて、事実関係及び再発防止策の公表、当該事案に係る保有特定個人情報の本人への対応等の措置を講ずるものとする。
2 公表を行う事案については、当該事案の内容、経緯、被害状況等について、速やかに関係機関に報告し、及び情報提供を行うものとする。
第9章 監査及び点検の実施
(点検)
第44条 保護管理者及び特定個人情報システム管理者は、各課等における保有特定個人情報の記録媒体、処理経路、保管方法等について、必要に応じ随時に点検を行い、必要があると認めるときは、その結果を総括保護管理者に報告するものとする。
(評価及び見直し)
第45条 総括保護管理者、保護管理者等は、監査又は点検の結果等を踏まえ、実効性等の観点から保有特定個人情報の適切な管理のための措置について評価し、必要があると認めるときは、その見直し等の措置を講ずるものとする。
第10章 補則
第46条 この規程に定めるもののほか、必要な事項は、町長が別に定める。
附則
この規程は、平成28年6月28日から施行する。